カラカス旅行日:2024/9/19
ベネズエラ旅行の行程です。ここでは入国の話と6日目に訪れたカラカスの見どころを書いていきます。
1日目 | ベネズエラ入国 | 空港近く泊 |
2日目 | CCS→CAJ アチャの滝・サポの滝 | カナイマ泊 |
3日目 | エンジェルフォール(行き) | エンジェルフォール泊 |
4日目 | エンジェルフォール(帰り) | カナイマ泊 |
5日目 | エンジェルフォール遊覧 カヴァック洞窟 | カナイマ泊 |
6日目 | CAJ→CCS カラカス観光 | カラカス泊 |
7日目 | カラカス観光 ロープウェイでガリパン観光 | カラカス泊 |
8日目 | ベネズエラ出国 | ― |
空港からカラカス市内への移動
入国審査と税関
降機後、ベネズエラ人以外は外国人レーンへ。イミグレブースに行く前に、列に並ばされて係員が一人ずつパスポートを徴収。目的(観光)、どこに行くか(カナイマとカラカス)、カナイマ行きと出国の航空券をスマホで提示、カナイマのホテル名を聞かれました。太った女係員はガムを噛みながら、これらの情報を自身のスマホに入力するのですが、だらだらと質問するのでいちいち遅い。これを後ろに並ぶ人たちに順にやっていくのですが、その間も列に並んだまま待っていなければなりませんでした。
45分ほど経ってようやくイミグレのブースへ。ここでも再度目的や行き先などを聞かれましたが、数分でクリア。
入国書類DEX-2が必要とネットに書いてあるのを見ましたが、機内では配られず、結局必要ありませんでした。
どこにスタンプ押してんだか。。これがホテル、出国審査などで時間がかかる原因になります。
イミグレと違って税関は普通。X線通して終了でした。
到着ロビーは殺風景で人が多くやや混沌としていました。かつては空港内も油断できないとされていましたが、少なくともこのときはそのような様子はありませんでした。
空港からカラカス市内へ
※カラカスは市ではないのですが、ここでは首都地区リベルタドル市と周辺のチャカオ市、スクレ市などを合わせてカラカス市内と呼ぶことにします。
空港からカラカス市内への移動は、鉄道はありませんがバス、タクシー、送迎サービスがあります。
バスは国内線ターミナルから国営SITSSA社とUCAMC社の便があり、行き先がそれぞれ異なります。
UCAMC社はパネルを持った人がいました。Gato Negro、Plaza Miranda、Nuevo Circo、Parque Central、Plaza Venezuelaに停まるようですが、治安のよいチャカオ地区には行きません。また、安全な移動は保証できません。
国営SITSSA社はParque Central近くまで行くようですが、これも同様です。
タクシーは国際線ターミナル内で呼び込んでくるドライバーが多くいましたが、白タクの可能性もあり飛び込みでドライバーについていくのはお勧めできません。カウンターで手配するタクシーは日中USD52、夜間USD62でした(2024年)。配車アプリYummy RidesまたはRideryであれば値段も少し抑えられるし比較的安全に移動できる可能性が高まります。この場合も、車内で個人情報をベラベラ話さないほうが賢明です。また、タクシーでも配車アプリでも恐らくスペイン語オンリーです。何かあった時はスペイン語で対応する必要があります。
最も確実で安全でおすすめなのは送迎サービスです。ホテルや旅行会社Osprey Expeditionsなどで予約できます。ドライバーはスペイン語オンリーかもしれませんが、英語でのサポートはあると思います。買える安全は買うというのは南米旅行の基本原則です。
カラカスのホテル
カラカスは首都だけあってホテルはかなりたくさんあります。Booking.comなどで掲載されているホテルを予約し、可能なら前払しておくのが無難と思われます。キャンセル料無料だと情勢が急に変わった時に対応できるので考慮したいところ。
また、エリアは日本大使館があるチャカオ地区がよいと思います。空港からだと歴史地区を通過してさらに奥にあり動線効率がよくないのですが、歴史地区とは違い夜でも安心できます。場所によっては夜に出歩いても危険度が低いのもいいところ。チャカオ地区の中にも夜は歩かない方がよさそうな場所もありましたのでホテルの場所の選定は慎重に。
今回宿泊したのはチャカオ地区のアルタミラにあるHotel Altamira Suites。フランス広場(アルタミラ広場)の近くで、周辺にカフェや飲食店があって立地がよいです。レセプションはスペイン語がメインですが、英語を話す人もいました。ゲートの警備が厳重なのもポイントです。部屋はやたら豪華に見えますが、設備の古さは否めません。蚊がいるのでなぜかと思ったら、サッシが開けっぱなしでした・・・。手動では閉まらなかったので工具を持ってきてもらって閉めてもらいました。
カラカス市内観光1 カラカス歴史地区
いよいよカラカスの市内観光に出かけます。歴史地区(セントロ)の西側からスタート。至る所にシモン・ボリバルとチャベス元大統領が登場します。
カルバリオ公園(El Calvario)
実はこれは昔の名前で、現在の名前はParque Ezequiel Zamoraなのですが、地元の方はEl Calvarioと呼んでいます。検索するときは現在名、話すときは旧名と使い分けるとよさそうです。
かつてはホームレスだらけで非常に治安が悪く絶対に行ってはいけない場所の一つだったのですが、現在は一掃されランニングする人がいたり子供が遊べるほどになりました。
公園に入ると美しい門や建造物、庭園のような雰囲気のエリアもあれば、子供用の遊具が並ぶエリアもありました。
偉人たちの像があちこちにあります。
高台にあるので眺めがとても良い!様々なランドマークが一望できます。
公園の一番上までやってきました。らせん状のスロープを上ったところにあったのはシモン・ボリバル像でした。
「目」のある階段を下りて、ボリバル広場の方へ向かいます。差し迫った危険は感じませんが、人もバイクも車も多いので、念のためカメラは撮影時以外はしまって歩いていきます。
ボリバル広場
ボリバル広場は歴史地区(セントロ)の中心地。スペイン統治時代はマヨール広場(Plaza Mayor)とよばれ、José María Españaをはじめスペイン植民地政府の政敵や共謀者が処刑された場所であり、スペインに対する反乱が起こった場所でもあります。広場の名前はたびたび変更されましたが、シモン・ボリバルの死後、1874年からボリバル広場と呼ばれるようになり、高さ4mのボリバル像が設置されました。ベネズエラ憲法が読み上げられたのもこの広場。2003年に改修され、現在の形となっています。
ボリバル広場に面してカテドラルと市庁舎がありますので訪問してみました。
カテドラル
1674年完成のロマネスク様式の大聖堂。礼拝堂にはボリバル家の祭壇があり、地下室にはボリバルの両親と黄熱で若くして亡くなった妻が埋葬されています。(ボリバル本人は後で訪問するパンテオンに埋葬されています)
また、ベネズエラの画家アルトゥーロ・ミケレナによる未完成の絵画「最後の晩餐」も見どころの一つです。
たまたまミサ中でカテドラルが開いていたので中へ入れました。いつでも開いているわけではないので、タイミングよくてラッキーでした。
市庁舎
カラカス市庁舎はもとは17世紀に建てられましたが、現在の建物は1906年にベネズエラの建築家によって建てられたものです。建物内のサンタ・ローザ礼拝堂(Capilla de Santa Rosa de Lima)はベネズエラの独立が宣言された礼拝堂です。1階には博物館があり、ベネズエラの画家の作品や歴史的な展示物を見ることができます。
入ると中庭があり、ライオンの彫刻がついた噴水が目に入ります。ライオンは、カラカスの元の名前である「サンティアゴ・デ・レオン・デ・カラカス」のレオンがライオンを意味するところに由来します。中庭に面したいくつかの部屋は展示室になっていて見学可能です。
続いてパンテオンに向かいます。ボリバル広場からのびるノルテ通りにはベネズエラとイランの友好のイラストが描かれていました。
パンテオン(国立霊廟)
ベネズエラの国民的英雄たちの墓所。もとは1870年ごろ建てられたものですが、現在の建物は2013年に修復されたものです。一番奥の部屋はシモン・ボリバルの霊廟になっています。
25年おきに大統領が棺を開け、遺体の存在を確認します。
内部に入ると、高い天井と大きな柱がある広い空間があります。ここに数々の英雄たちが眠っています。
さらに奥に進むとボリバル廟があります。
廟を出てぐるっと一周してみました。白い建物は博物館のようですが閉まっていて入れませんでした。ガラスの扉から中をチラ見。
来た道を戻ってボリバル広場から東2通りに入ると、訪問は9月だったのですが早くもクリスマス飾りがしてありました。2024年は大統領選挙勝利を祝して10月から12月まで3ヶ月もクリスマスなんだそうです。
ボリバルの生家
シモン・ボリバルの生まれた家はカラカスでは珍しい植民地時代の建物。ボリバルの偉業をまとめた博物館が隣接しています。
事前情報ではガイド付きツアーのみとのこと。この後の予定を考えると立ち寄っている時間がなさそうなので翌日に回そうとして、すっかり立ち寄りを忘れてしまいました・・・。カナイマから飛行機で来てカラカス観光スタートが11:30前だったので、朝から回っていたら立ち寄れていたことでしょう。残念。
ベネソラノ広場
ボリバルの生家・ボリバル博物館が面する広場です。ベネズエラ独立宣言200周年を記念するオブジェは高さ47m!
広場の東側には傘の通りがありました。南へ進み、Universidad通りに出たら右へ1ブロック行ったところにある雑居ビルの中にベネズエラで最初に作られた木製エスカレーターEscaleras del Pasaje Zinggがあります。残念ながら穴が開いていて動いておらず乗ることはできませんでした。
エスカレーターのあるビルを抜けていった先にディエゴ・イバラ広場があります。
ディエゴ・イバラ広場
最初に立ち寄ったカルバリオ公園から見えたディエゴ・イバラ広場。ボリバル通りが地下を通っている変わった作りになっています。
広場から東6通りを東に歩いていくと、素晴らしい壁画がありました。
先ほどの建物の反対側にやってきました。地下化するボリバル通りのトンネル入口付近に下りられるようになっていて、ここにもボリバル像がありました。
ラ・カンデラリア地区
ボリバル通りから坂を上って1ブロック北のUniversidad通りにまた戻ってきました。Plaza Luis Narvaezが一望できます。この一帯は生活用品や雑貨のお店が広範囲にかなりの数並んでいるジモティー向けお買い物スポットでした。
カラカス市内観光2 San Agustin地区
San Agustin地区は俗にいうスラム街。個人で行くのは問題あるのでツアーでまわります。
英語ガイドとともにロープウェイ乗り場に行き、ローカルガイドと待ち合わせ。生まれも育ちもSan Agustinという御年71歳のエミリオさん。散策中すれ違うジモティーみんなが知っているようで、いろんな人が話しかけていました。
今回はParque Central→Hornos de Cal→La Ceibaまで乗り、再びHornos de Calまで戻りました。ツアー代に入っているようで直接は支払いませんでしたが、1乗車Bs.15のようでした。
Hornos de Cal駅から眺望を楽しみます。La Ceiba駅のすぐ近くにらせん状の建造物(刑務所El Helicoide)があるので見たかったのですが、駅から出られず残念。ここからは建物の上部にあるドームだけ見ることができました。
眺望を楽しんだらいよいよ集落の中の散策です。南米のスラム街あるあるですが、カラフルな壁画が多くありました。どれもすごく生き生きと描かれているのが印象的です。
ローカルガイドについて集落の中を歩いていきます。ずっと下りなのですが、71歳とは思えないいいスピードで下っていくので驚きました。
坂を下りきったところはちょっとしたSNSスポットがありました。広場はバスケのコートになっていて、子供たちが遊んでいました。
すぐ近くの大通りでローカルガイドさんとお別れ。ここからエリアを抜けるまで英語ガイドと一緒です。
中国人経営のミニショップで水を調達。1本Bs.33.10でしたが、セントロは2本でUSD1でした。スラム街の商店にしては高額・・・!
エリアを抜けてツアー終了は17:15ごろでした。配車アプリYummy Ridesでホテルに向かおうと思いましたが、渋滞がひどすぎて結局来てくれず、キャンセル料だけチャージされました(US$0.50)・・・。電池の消耗も気になります。
別の配車アプリRideryで呼んだら18時に無事来てくれて、ホテルまで行くことができました。確かに渋滞していて所要約20分、US$7。
カラカスの夜景
今回宿泊したホテルAltamira Suitesは屋上がバーになっていて、食事しながらカラカスの夜景が楽しめます。ハンバーガーとコーラでBs.698.62でした。
景色は構造的に全方向の撮影向きではなかった感じですが、十分夜景を楽しめました。外の展望台より安全に楽しめるのもいいですね。
カラカス歴史地区とSan Agustin地区の観光は無事終了!
翌日はカラカスのアルタミラ地区と山の上のガリパンに向かいます。