スリナム旅行(1) 世界遺産 首都パラマリボ市街歴史地区

南米
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旅行日:2024/9/24 
スリナムに入国し、首都パラマリボを市内観光します。
※本文中の値段は訪問当時のものです。

スリナム
旧オランダ領。
世界遺産は首都パラマリボ、ヨーデンサヴァネの考古遺跡 : ヨーデンサヴァネの入植地とカシポラクリーク墓地、中央スリナム自然保護区が登録されている。
通貨はスリナムドル、ATMはMastercardのみのところも多い。

スリナム入国前に、ネットでe-VISAの申請が必要です。スマホ未対応なのでPCから操作(スマホで操作していたら途中で止まって先に進めずヘルプデスクに聞きました)。
ネット申請後、メールで送られてくるPDFを紙に印刷して入国審査で提示します。
Single EntryでUSD50+Service Fee With Tax USD8=USD58。

デジタルデータを紙に印刷する点で、日本人としては親近感があります。

空港から首都パラマリボへ

日付変わって0時過ぎにヨハン・アドルフ・ペンヘル国際空港に到着。
入国審査では、機内で配られた入国カードと、e-VISA申請でメールに送られてきたPDFを印刷した紙を提示。この紙にもスタンプを押していました。
続く税関には黄色い紙を提出して通過。比較的すぐ手続きが終了し、個人的133ヶ国目スリナムに入国。

深夜ということでホテルまでは送迎車移動。
以前ガイアナに深夜着だったとき、公共交通機関はもちろんなく、空港タクシーもいない状況で、白タクに乗らざるを得なかった失敗(このときは結果的には問題ありませんでした)を反省し送迎を依頼していました。国内では拳銃強盗もあるということでやむをえません。

空港内にホテルのブースがあり、そこでドライバーとコンタクト。室内はネット環境があり助かります。
同乗者がもう一人いるというのですが50分待っても来ず、ドライバーがもう行きましょうということで結局貸し切り状態で移動。

空港からパラマリボまでは50km以上離れていて、1時間程度かかりました。
1:13 空港→2:13 ホテル Eco Torarica USD27、ホテルでカード払。

スリナムドルを持っていなかったので途中ATMに寄ってもらいましたが、Mastercardしか受け付けないとかでパス。スリナムは手持ちの詳細なガイドブックによるとこの手のATMが主流だそう。残念ながらMastercardは出国直前に不正利用されて再発行待ちになっていたため、持ってきていませんでした。予備用にもう1枚つくっておかないとダメですね。

困っていたのですが、ドライバーが今回宿泊したToraricaの系列のホテル内にあるATMを案内してくれました。このRepublic BankはVISAカードが使えました。よかった・・・。

ホテルにチェックイン。Eco Toraricaはチェックイン時に宿泊代(現地払の場合)・送迎代に加えデポジットUSD100が必要。クレカで宿泊代を払うというと全額まとめてpre-auth(オーソリ処理)されレシートをくれます。チェックアウト時に何もなければデポジットを除いた金額が売上処理されてインボイスとカードのレシートが発行されます。オーソリ取消のレシートはなかったのでオーソリは本当に仮売上処理だったようですが、ホテルによっては金額の一部チャージするところもあるので見極めに困ります。よくわからない場合は、宿泊代は事前決済にして残りを現金にした方がよいのかも。

ゼーランディア要塞

今回はスリナム観光は実質1日しかなく、深夜着で寝ぼけている可能性があって危険そう、ヨーデンサヴァネへは車がないと日帰りは難しいということで、All Suriname Toursでプライベートツアーを組んでもらいました。€220、事前クレカ決済。

まずはホテルEco Toraricaの近くにあるゼーランディア要塞に行きました。

ゼーランディア要塞
インディアンが定住していた地に、17世紀にヨーロッパ人がたびたびやってきて定住しようとしていましたが失敗。1650年イギリス人のWilloughby卿の元、石造りの要塞が建設されFort Willoughbyと呼ばれるようになりました。1667年ブレダの和約により砦と植民地がオランダに渡り、それ以来ゼーランディア要塞と呼ばれています。パラマリボ最古の建築物です。

ゲートをくぐると、小さな中庭を囲むように建物が建っています。現在はショップなどになっているようですが、展示室もあります。

展示室はあまり大きくはありませんが、ジオラマがあったりしてそれなりに理解を進めることができます。解説パネルは残念ながらオランダ語のみ。

麻雀が展示されていました。19世紀スリナム政府は砂糖農園の労働者として中国人を雇い、契約満了後も一部は残ったようです。独自のコミュニティを築き、テレビチャンネルを持っているとか。中華料理のほか麻雀も人気で、旧正月を祝うなど中国文化を現在も続けているようです。
王室関係の展示では、スリナムとオランダの関わりを知ることができます。
穴は、1982年に当時の軍事政権により弁護士やジャーナリストなど15人が裁判を受けられずに射殺された事件に関連して残されています。隣に記念碑が立っています。

工芸品の展示も少しありました。左はキャッサバおろし(Cassava grinder)だとか。右の瓶もなかなかなデザイン。

砲台跡からは川ビュー。かなり遠くに沈没船も見えます。

また展示室に戻ります。ここでは中国の楽器やインドネシアのガムラン関係の展示がありました。

要塞を出て駐車場の方に行くと倉庫跡があります。結構立派ですが内部は立入禁止だとか。

要塞の周辺にはモニュメントが点在しています。

ワーテルカント地区

ワーテルカント地区はパラマリボ最古の通りで世界遺産に登録されています。伝統的な建物や政府機関の美しい建物も建っています。

こちらの建物はプランテーションから船で運ばれてきた砂糖やコーヒーを計量する場所だったそうで、中に古いスケールが飾ってあるといいます。中はレストランでしたが見学OKいただき、そのスケールはどれかと店員さんに聞いてみますが誰も知らないとのこと・・・。
よくみたらスケールがテーブルを計っていました。おしゃれすぎて(!?)全然気づきませんでした。

聖ペトロパウロ大聖堂

1809年に建てられたオランダのユダヤ劇場を改造した教会を当初使用していましたが、1882年に大聖堂の建設が決定され、1885年に奉献されました。2010年に大規模修復が完了し、大聖堂は再オープンしました。パラマリボ最大の木造建築物といわれます。

パラマリボ観光のメインと言ってもいい聖ペトロパウロ大聖堂。入場無料、寄付歓迎とのこと。
木目のある内部でとても美しいです。屋根が構造的に雨漏りしやすいらしく、すぐに傷んでしまい何度も修復されているようで、外観はかなりきれいでした。

Neveh Shalom Synagogue

シナゴーグはユダヤ教の寺院。なんと隣にあるのはイスラム教の寺院モスク。ユダヤ教とイスラム教が横に並んでいるのは世界的にもかなり珍しい光景です。

中に入ろうとしましたが開いておらず、ガイドが呼んで開けてもらいました。たまたま同じタイミングで通りかかった白人老夫婦観光客も一緒に内部を見学。これは一人で周ったら地味に難易度高い系です。

このシナゴーグは後で訪問するヨーデンサヴァネのシナゴーグの代わりとして建てられたもので、係員によればユダヤ教徒はスリナムに80人しかいないそうです。

床は砂になっており、キュラソーと同じスタイル。ガイドブックによれば、ヘブライ人がエジプト脱出後40年砂漠で過ごしたことを意味していたり、スペインによる異端審問があった時代にキリスト教に改宗を迫られたユダヤ人が祈りの音を消すために床を砂で覆った地下室で礼拝をしていたことに由来しているんだとか。
奥の壁にある棚を開けてくれたのですが、中には聖具と思われるものが入っていました。

Kaizer Straat Mosque

続いて隣にあるモスクへ。さきほどの白人老夫婦観光客も一緒です。
係の人の話では、イスラム教徒はスリナムに8,000~10,000人程度いるとのこと。イードのときは羊ではなく牛をふるまっているそうです。

内部見学へ。女性は階段をあがれないとのことで、白人老夫婦のご婦人は内部見学できませんでした。

老夫婦に別れを告げ、ヨーデンサヴァネに向かいます。旅行記は別にしました。

ニュー・アムステルダム要塞

ヨーデンサヴァネからパラマリボに戻り、対岸のニュー・アムステルダムに向かいます。勾配のある立派な橋からは、ゼーランディア要塞からも遠目に見えた沈没船が比較的近くに見えました。橋を渡ったところにはヒンドゥー教寺院がありました。立ち寄る時間はなく車窓から。

ツアーの最後はパラマリボ対岸のニュー・アムステルダムにある要塞です。土手を歩くとオランダ的星形の要塞の角が体感できます。1853年に中国(清)からの最初の契約労働者がニューアムステルダムに定住したことを記念する石碑が近くにありました。

続いて博物館に行ってみますが、平日は17時、土日祝日は18時までということでクローズしていました。が!先方と話がついているのか何なのか知りませんが、出口から入っちゃうようです・・・。なんてゆるい・・・。

ちょうど日没で、川岸からパラマリボの夕焼けを見ることができました。

18:40観光終了で、ホテルに戻ったのは19:30ごろ。ニュー・アムステルダムとパラマリボは直接つながる橋がないので50分もかかりました。一応近くに船があるのですが、使わなかったので詳細不明です。車は乗れないのかもしれません。

ファン・ソンメルスダイク通り

夕食は夜でも治安の心配の少ないファン・ソンメルスダイク通りのお店にすることにしました。ホテルから歩いていきましたが大通りだけ歩くぶんには問題なさそうでした。

日本料理屋があったので、どうなのでしょうかと思いながらとりあえず店員とおしゃべり。寿司はただ魚を切るだけだからおいしいよ!ラーメンやうどんはおすすめできないね!とのこと。正直なおしゃべり者で助かります・・・。

その店員がいうには隣のイタリアンレストランの方がよいということで、夕食はここにしました。

リガトーニ・アマトリチャーナ、USD16。パスタはゆですぎ・・・。味は悪くないですが、イタリアでは出せなさそう。それでもおいしくいただきました。

歩いてホテルに戻って、スリナム観光おしまいです。翌日はフランス領ギアナに向かいます。

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