旅行日:2024/9/24
首都パラマリボから日帰りで世界遺産「ヨーデンサヴァネの考古遺跡」に行ってきました。
※本文中の値段は訪問当時のものです。
スリナム
旧オランダ領。
世界遺産は首都パラマリボ、ヨーデンサヴァネの考古遺跡 : ヨーデンサヴァネの入植地とカシポラクリーク墓地、中央スリナム自然保護区が登録されている。
通貨はスリナムドル、ATMはMastercardのみのところも多い。
スリナム入国前に、ネットでe-VISAの申請が必要です。スマホ未対応なのでPCから操作(スマホで操作していたら途中で止まって先に進めずヘルプデスクに聞きました)。
ネット申請後、メールで送られてくるPDFを紙に印刷して入国審査で提示します。
Single EntryでUSD50+Service Fee With Tax USD8=USD58。
ヨーデンサヴァネへは車がないと日帰りは難しいということで、All Suriname Toursでプライベートツアーを組んでもらいました。パラマリボから専用車で出発です。というわけでパラマリボの車窓風景。






ランチはパラマリボ中心部のガイドブックに載っているような店ではなく、郊外にあるガイドの知り合いの店でした。2週間前に開店とかで全然人がいない上、メニューもなく、キッチンも見えず、一人だったら絶対に入ることはないでしょう・・・。
豚肉とライス、チキンカレーとゴーヤの炒め物のようなものが出てきました。豚肉は甘じょっぱくて日本人好みの味。覚えていないですがたぶん硬かったと思います。これを書いている現在(2025/2)でもGoogle mapsに記載がありませんが、行ってみたいという猛者はぜひ。


パラマリボ中心部を過ぎて薄々気付いていましたが、やはり商店は中華系が目立ちます。
本城天然温泉おとぎの杜と書かれたバスを発見。きっと送迎バスですね。世界のあちこちと同じくスリナムでも日本の中古車を見かけます。
かつてのアルミニウム工場(Paranam Aluminum Refinery)も車窓から見えました。




Pawakka地区あたりで赤い池があるというで少しストップ。確かに濃い赤ワインのような色をしています。
遠くに泳いでいる人がいるというのでカメラをズームしてみると、親子で水遊びをしているようでした。母親と思しき女がこちらに向かってF*ckしてきています!写真嫌いが多いようなのでF*ckごときで済んでよかったです。


ずっと道の状態は良かったのですが、遺跡近くになって急にダートに。チェックポイントもありますが、窓を開けるだけで通過できました。
ヨーデンサヴァネの考古遺跡
12時過ぎにパラマリボを出て、ランチに40分くらいとりましたが、14:40ヨーデンサヴァンネに到着。それなりに時間がかかりました。
ヨーデンサヴァネとは「ユダヤ人のサバンナ」という意味です。
スペインとポルトガルの異端審問による難民だったユダヤ人(セファルディム)が17世紀にスリナムに到着、洪水を避けるためスリナム川東岸の高台に集落をつくりました。これがヨーデンサヴァネで、住民の8割を占める奴隷を使った砂糖などのプランテーションにより、定住後最初の100年は南北アメリカ大陸で最も裕福で自由なユダヤ人共同体だったといわれます。その後、奴隷の反乱や道路の開通などにより安全なパラマリボへの移住が進んだ一方、パラマリボでは反ユダヤ主義がおこり、1825年に特権などはほとんど剥奪されました。この後ヨーデンサヴァネで火災が起き、町は完全に放棄されました。
敷地内にはアメリカ大陸最古のシナゴーグの跡があります。「ヨーデンサヴァネの考古遺跡 : ヨーデンサヴァネの入植地とカシポラクリーク墓地」として世界遺産に登録されています。
ゲート前で車を降りて、一本道を歩いていきます。入場料はSRD200(外国人価格)、駐車場代別途かかりますが、ツアー代込みでした。


まず見えてくるのはCreole Cemetry。現地パネルでは主にアフリカ系スリナム人奴隷とその子供たちの墓とされ、ガイドブックでは奴隷ではなくアフリカ人や混血の自由な身分の市民が埋葬されていると書かれています。木製の墓標が立っていますが、奥には石のお墓もありました。
ガイドの話では、木製の墓は丸い頭は女性、三角のは男性、石のお墓は位が高い人とのことでした。





続いてはBeth Hain Cemetry。462基(ガイドブックでは452基)あり、文字の多くは判読できないものの、判読できた中で最も古いのは1683年とあるそうです。ユダヤ教の慣習である参拝時に置く小石も用意されていました。




さらに進むとシナゴーグ跡が見えてきます。ヨーロッパから輸入した赤レンガを使った2階建てで、床はパラマリボのものと同じく砂が敷かれていたのではないかと考えられているそうです。




周囲では発掘作業をしている人がいて、少しお話を聞いたりその様子を見せてもらいました。その説明によれば、下の写真はそれぞれHouse of Meza、Cooking houseだそうです。パネルがないので説明がありがたい限り。



VISITOR CENTREと書いてある建物ですが、中はミニ展示室になっていました。ただしオランダ語のみ。キュラソーとスリナム、ブラジルなどについて解説があるようでした。


さらに先に進むと川が流れていました。浅いところをみると赤茶けているのがわかり、さっきF*ckされた池と同様と思われます。ギアナ高地と同様のタンニンによるものでしょうか。


これで見学おしまい!このあと2時間かけてパラマリボの対岸にあるニュー・アムステルダムに向かいました。